みゆきのむらのきゅうびのきつね 深雪の村の九尾の狐

4~7人用の正体隠匿型ディスカッションゲーム

概要

クリエイティブAHCが制作し、2023年のゲームマーケット秋で発売された正体隠匿型ディスカッションゲームである。

ゲームデザインは「あまおち総統」、イラストは「アオガチョウ」が担当している。

プレイ人数は4~7人、プレイ時間は約15~30分で、日本の妖怪伝承を題材とした濃密な心理戦を楽しめる作品である。

本作最大の特徴は、「役職が固定されない」正体隠匿ゲームである点にある。プレイヤーは2枚の役職カードを持ち、そのうち1枚だけを公開して議論を行う。

しかし、非公開カードは毎ラウンド一部がシャッフルされて再配布されるため、九尾の狐が別の人物へ乗り移る可能性がある。

そのため、「前のラウンドで怪しかった人物」が次のラウンドでも怪しいとは限らず、常に状況が変化する。

一般的な人狼系ゲームとは異なる推理が求められる、独創性の高い作品となっている。

販売元

・クリエイティブAHC

制作者

ゲームデザイン

・あまおち総統

イラスト・DTP

・アオガチョウ

発売年

2023年(ゲームマーケット2023秋)

プレイ人数

4~7人

プレイ時間目安

約15~30分

ゲームストーリー

雪深い山奥に、人目を避けるように存在する小さな村があった。

閉鎖的な村では、古くから住人同士が主導権争いを繰り返し、互いを疑いながら暮らしていた。

やがて、その争いの果てに現れたのが、人ならざる存在――九尾の狐である。

九尾の狐は村人へ取り憑き、その者へ強大な力を与える。しかし、誰が九尾の狐の力を得ているのかは誰にも分からない。

村には九尾の狐を封印しようとする陰陽師、雪女を追う猟師、村を恨む狂人、静かに暮らしたい雪女、そして九尾の力を利用しようとする村人まで、さまざまな思惑を抱えた者たちが存在する。

降り積もる雪のように幾重にも積み重なった疑念の中、プレイヤーたちは九尾の狐の正体を暴くため議論を繰り広げることになる。

遊び方

ゲーム開始時、各プレイヤーへ2枚の役職カードが配られる。

そのうち1枚だけを公開し、もう1枚は裏向きのまま保持する。

公開される役職には、

・陰陽師

・猟師

・山姥

・狂人

・雪女

・村人

などが存在する。

一方、九尾の狐は必ず裏向きのカードとなるため、誰が九尾なのかは誰にも分からない。

プレイヤーは公開情報や発言をもとに議論を行い、最終的に1人を「村八分」として指名し、その人物の裏向きカードを公開する。

各役職はそれぞれ異なる得点条件を持っており、村八分の結果に応じて得点を獲得する。

ラウンド終了後、裏向きカードの一部を捨ててシャッフルし、再び配り直す。

つまり、九尾の狐は次のラウンドで別のプレイヤーへ移る可能性がある。

さらに、各プレイヤーは毎ラウンド終了時に自分の獲得点数を宣言しなければならない。

この宣言も重要な情報となり、「前のラウンドではどんな役職だったのか」「なぜその得点なのか」を推理材料として利用できる。

誰が九尾の狐なのか、誰が嘘をついているのかを見極めながら、最初に7点へ到達したプレイヤーが勝利となる。

キツネとの関係性

本作は、日本の妖怪である「九尾の狐」をテーマの中心に据えたボードゲームである。

九尾の狐は古くから中国・日本に伝わる伝説上の妖狐であり、絶大な妖力を持ち、人へ化けたり人間へ取り憑いたりする存在として語られてきた。

本作では、その「人へ取り憑く」という伝承をゲームシステムへ巧みに落とし込んでいる。

通常の正体隠匿ゲームでは役職は最後まで変化しないことが多いが、本作では九尾の狐がラウンドごとに別人へ宿る可能性がある。

この仕組みにより、「昨日まで善人だった人物が今日は九尾の狐かもしれない」という、妖狐伝承ならではの恐怖と疑心暗鬼を見事に再現している。

また、登場する陰陽師や山姥、雪女など、日本の伝承に登場する存在も数多く登場するため、和風伝奇作品としての雰囲気も非常に濃い。

九尾の狐を単なるキャラクターではなく、ゲームシステムそのものへ組み込んだ数少ない作品であり、日本の妖狐文化を好む人には非常に魅力的な一作である。

販売サイト

参考リンク

https://gamemarket.jp/game/182289

https://ahc.booth.pm/items/5331701

https://bodoge.hoobby.net/market/items/6152