きつね びゃっこ 㐂津禰 白狐
島根県鹿足郡津和野町の華泉酒造が手掛ける純米吟醸酒である。 華泉酒造の「㐂津禰」シリーズには白狐・紅狐・黒狐があり、そのうち白狐は純米吟醸酒として展開されている。華泉酒造の公式オンラインショップでは、シリーズの中でも白狐が特に人気の商品として紹介されている。 現行の商品では、島根県固有の酒米「縁の舞」を100%使用し、島根大学で開発された島根県固有酵母HA11を使用している。精米歩合は50%、アルコール度数は15度、日本酒度は+1.0である。
生産者:華泉酒造
生産地:島根県津和野町
種類:純米吟醸酒
精米歩合:50%
アルコール度数:15度
日本酒度:+1.0
使用米:縁の舞100%(現行公式商品)
狐との関わり
本商品の最大の特徴は、銘柄そのものが「㐂津禰=きつね」であり、さらに商品名に「白狐」が使われていることである。
華泉酒造では、狐について古来より稲荷神社の祭神である宇迦之御魂神に仕える存在として崇められてきたことを説明しており、そうした日本の狐文化を背景として「㐂津禰」という銘柄を展開している。
ラベルにも狐面をかたどったデザインが採用されており、狐が商品名だけでなく視覚的なシンボルとしても前面に出されている。酒の情報サイトでも、狐のお面をかたどったラベルが特徴として紹介されている。
そのため、「㐂津禰 白狐」は、
・銘柄名がキツネ
・商品名が白狐
・ラベルが狐面
・稲荷信仰における狐を背景としている
という複数の狐要素を持つ日本酒である。
「㐂津禰」という名前
「㐂津禰」は「きつね」と読む。
一般的な「狐」「キツネ」という表記ではなく、あえて「㐂津禰」という特殊な文字が使われている。
華泉酒造ではこの文字に、
「たくさんの憙びと、当蔵二百九十余年の歴史に華を添える」
という思いを込めている。さらに「キツネに化かされたような美味しいお酒」「華泉の新たな旅立ちのお酒」として紹介している。
単なる当て字ではなく、老舗酒蔵の歴史と、新しいブランドとしての門出を表現した名称なのである。
華泉酒造
華泉酒造は、島根県津和野町にある酒蔵である。
華泉酒造自身が「二百九十余年の歴史」と表現しているように、非常に長い歴史を持つ酒蔵であり、その伝統の中から新たなブランドとして誕生したのが「㐂津禰」シリーズである。
シリーズでは、
・黒狐:純米大吟醸
・白狐:純米吟醸
・紅狐:純米酒
という3種類が展開されている。
狐の色によって酒のタイプを分けている点も、狐をコンセプトとしたシリーズならではの特徴である。
白狐の特徴
白狐は「穏やかで可憐な香り」と「スッキリした飲み口」を特徴とする純米吟醸酒である。
現行商品では島根県固有の酒米「縁の舞」と、島根大学で開発された酵母HA11を使用しており、島根県産の素材や技術を生かした酒造りが行われている。
華泉酒造では、さまざまな料理と合わせやすい酒として紹介しており、10度以下まで冷やして飲むことを推奨している。
香りが華やかすぎず、すっきりとした飲み口を持つため、食中酒として楽しみやすいタイプである。
使用米について
㐂津禰 白狐は、流通時期によって使用米やスペックが変化している。
現在の華泉酒造公式商品では「縁の舞100%」と記載されている一方、以前流通していた商品では島根県産「佐香錦」を使用した白狐も確認できる。
過去の商品では、アルコール度16度、日本酒度+2という仕様も確認できる。
そのため、「㐂津禰 白狐」のスペックを図鑑へ記載する場合は、ヴィンテージや製造時期によって変更される可能性があることに注意したい。
狐面のラベル
白狐のボトルで特に目を引くのが、狐面をデザインしたラベルである。
日本の狐文化では、白狐は稲荷神の神使として表現されることが多く、狐面も祭りや芸能、創作作品などさまざまな場面で親しまれている。
㐂津禰 白狐では、その狐面を大胆にラベルへ取り入れることで、「きつね」という銘柄名を視覚的にも表現している。狐面のラベルについては、酒の情報サイトでも「大きなインパクト」があるデザインとして紹介されている。
日本酒という伝統文化と、狐面という日本的な狐モチーフを組み合わせたデザインも、本商品の魅力の一つである。
㐂津禰シリーズ
㐂津禰には白狐以外にも、紅狐と黒狐が存在する。
白狐
純米吟醸酒。
穏やかで可憐な香りと、すっきりした飲み口を特徴とする。
紅狐
純米酒。
白狐よりも精米歩合を抑えたタイプとして展開され、シリーズのスタンダードな純米酒に位置付けられる。
黒狐
純米大吟醸酒。
シリーズの上位商品として展開されている。
3種類をまとめた飲み比べセットも販売されており、白・紅・黒という異なる狐をテーマに日本酒を楽しめるシリーズとなっている。
津和野と狐
華泉酒造が位置する津和野には、日本五大稲荷の一つとして知られる太皷谷稲成神社がある。
㐂津禰を販売する酒販店でも、太皷谷稲成神社とともに本商品が紹介されており、稲荷文化のある津和野という土地と「㐂津禰」という酒の組み合わせも印象的である。
狐をテーマにした酒が、稲荷信仰との関係が深い土地で造られているという点も、「ふぉくすなっ♪」で紹介したいポイントである。
豆知識
「白狐」は㐂津禰シリーズの中でも人気が高く、華泉酒造では発売後に完売した年もあったと紹介している。
また、「白狐」という名称だけを見ると白い狐をイメージしたキャラクター商品にも見えるが、実際には純米吟醸という酒のタイプ、狐面のラベル、稲荷信仰、津和野という地域性まで重なっている。
さらに「㐂津禰」という独自の表記に、老舗酒蔵の歴史と「喜び」を込めている点も特徴的である。
狐の名前を商品名へ使用した日本酒は複数存在するが、「㐂津禰 白狐」は狐をブランド全体のコンセプトにまで発展させている代表的な一本といえる。
関連項目
- 華泉酒造
- 㐂津禰
- 㐂津禰 紅狐
- 㐂津禰 黒狐
- 白狐
- 太皷谷稲成神社
- 津和野
- 稲荷信仰
- 狐面
- 日本酒
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