だきにてん 荼枳尼天
古代インドの夜叉(鬼神)を起源とし、日本では白狐に乗る天女の姿であらわされる仏教の神(天部)である。
荼枳尼天とは、古代インドの夜叉(鬼神)を起源とし、日本では白狐に乗る天女の姿であらわされる仏教の神(天部)である。開運、出世、商売繁盛などの現世利益をもたらすとされ、江戸時代以降はお稲荷さん(稲荷信仰)とも強く結びついて信仰されている。
荼枳尼天の起源と歴史
元々は古代インドの「ダーキニー」という、人の死期を予知し肉や心臓を喰らうとされる恐ろしい夜叉(鬼神)であった。しかし、大黒天に調伏されて仏教に取り入れられ、人々を守護する善神へと変化した。日本へは密教とともに伝わり、やがて日本の神道における稲荷神(宇迦之御魂神など)と習合した。そのため、寺院では天女の姿、神社ではお稲荷さんとして祀られるようになった。
ご利益と信仰
荼枳尼天は強大な霊力を持ち、以下のような現世利益をもたらす神として信仰を集めている。
開運・出世
商売繁盛
病気平癒(死の穢れを祓う力から)
古くは戦国武将や時の権力者が、戦勝や野心成就のために「荼枳尼天の法(外法)」を熱心に祈願したことでも知られている。
姿と特徴
一般的には、右手に宝剣、左手に如意宝珠(または稲束)を持ち、白い狐にまたがった美しい天女の姿で描かれる。
白狐は荼枳尼天の眷属(使い)とされている。
荼枳尼天が祀られている代表的な寺院や神社には、以下のような場所がある。
豊川稲荷(愛知県豊川市):日本三大稲荷の一つとして有名で、鎮守として荼枳尼天が祀られている。
王子稲荷神社(東京都北区):関東の稲荷総司として知られ、荼枳尼天を本地仏としている。