きつねとわたしのじゅうにかげつ おふぃしゃるふぉとぶっく きつねと私の12か月 オフィシャル・フォトブック
リュック・ジャケによる写真集である。映画『きつねと私の12か月(原題:Le Renard et l'Enfant)』の世界を写真で楽しめる公式フォトブックであり、少女と野生のキツネとの交流を美しい写真で紹介している。日本語版は野澤真理子の翻訳により、SBクリエイティブから刊行された。著者のリュック・ジャケは、動物ドキュメンタリー映画『皇帝ペンギン』で知られるフランスの映画監督であり、自然や野生動物を長年撮影してきた人物である。本書でも、キツネの魅力を単なるかわいらしさだけではなく、野生動物としての神秘性や生命力とともに描いている。
内容紹介
本書では、少女リラが森の中で一匹のキツネと出会い、少しずつ距離を縮めていく物語を、映画の美しい場面写真とともに紹介している。
森を歩くキツネの姿、雪景色の中でたたずむ姿、警戒しながら少女を見つめる表情など、野生動物ならではの自然な瞬間が数多く収録されている。
また、四季の移り変わりの中で変化する森の風景や、キツネが暮らす自然環境も大きな見どころである。人間と動物が完全に同じ世界で暮らすのではなく、互いの距離を保ちながら関係を築いていく様子が写真を通して伝わってくる。
キツネとの関わり
本書の中心となる存在は、野生のキツネである。
作品に登場するキツネは、人間に飼われた動物ではなく、森で自由に生きる野生動物として描かれている。そのため、愛らしい姿だけではなく、警戒心や孤高さ、自然の中で生き抜く力強さも感じることができる。
少女リラとキツネの関係は、単純な「ペットと飼い主」のようなものではない。人間が自然を支配するのではなく、互いを尊重しながら一時的な交流を持つという、野生動物との理想的な距離感が描かれている。
見どころ・魅力
本書の魅力は、映画作品ならではの美しい映像美を写真集として楽しめる点である。
キツネの柔らかな毛並みや繊細な表情、森の静けさ、季節ごとに変化する自然の景色など、ページをめくるたびに物語の世界へ入り込むような感覚を味わえる。
また、キツネを「かわいい動物」として消費するのではなく、野生の存在として尊重して描いている点も大きな特徴である。人間と動物の間に生まれる絆の美しさと同時に、自然界における適切な距離についても考えさせられる作品となっている。
まとめ
『きつねと私の12か月 オフィシャル・フォトブック』は、リュック・ジャケが描く少女と野生のキツネの交流を、美しい写真で記録した公式フォトブックである。
キツネの愛らしさだけではなく、野生動物としての神秘性や自然とのつながりを感じられる一冊であり、狐を題材とした写真集・映像関連書籍の中でも特に印象的な作品である。
人間とキツネが出会うことで生まれる一瞬の交流を通して、自然への敬意や命の尊さを伝えてくれる書籍である。