で・はびらんど でぃーえいち.えいてぃすりー ふぉっくす・もす de Havilland DH.83 Fox Moth

イギリスのデ・ハビランド社が開発した軽輸送用複葉機である。 1932年に初飛行し、少人数の旅客輸送や郵便輸送、観光飛行などを目的として設計された。練習機として成功を収めた「タイガー・モス(Tiger Moth)」の主翼や尾翼など多くの部品を流用しながら、新たに密閉式の客室を備えた機体として開発された。約150機が製造され、イギリスをはじめカナダやオーストラリアなど世界各国で運用された。

狐との関わり

機体名の「Fox Moth(フォックス・モス)」は、「Fox(キツネ)」と「Moth(ガ)」を組み合わせた名称である。

デ・ハビランド社では、「Tiger Moth(タイガー・モス)」「Hornet Moth(ホーネット・モス)」「Leopard Moth(レパード・モス)」など、動物名を冠した航空機を数多く開発しており、その一つとして「Fox Moth」が命名された。

キツネは俊敏さや知性を象徴する動物として知られ、本機も軽快な飛行性能と経済性を備えた旅客機として設計された。

開発の経緯

1930年代初頭、小規模な航空会社や個人向けに、運用コストの低い軽輸送機の需要が高まっていた。

そこで設計者アーサー・ハッグは、大量生産されていたDH.82 タイガー・モスの翼や尾翼、降着装置などを流用し、新設計の胴体を組み合わせることで開発費と製造コストを抑えた。

操縦席は機体後方上部に配置され、その前方には3~4名が搭乗できる密閉式客室を備えていた。この独特なレイアウトは視界の確保と居住性を両立するための工夫であった。

特徴

・1932年に初飛行した軽輸送用複葉機。
・DH.82 タイガー・モスの部品を多数流用して開発された。
・操縦士1名と乗客3~4名が搭乗可能。
・主翼は折りたたみ可能で、保管や輸送が容易だった。
・イギリスだけでなく、カナダでは戦後もDH.83Cとして生産が続けられ、水上機やスキー装備など多様な仕様で活躍した。

豆知識

フォックス・モスは、オーストラリアの航空会社「Australian National Airways」の創業時に使用された機体としても知られている。また、カナダでは森林地帯や雪原での「ブッシュプレーン(辺境地輸送機)」として高い評価を受け、フロート(水上機)やスキーを装着した機体も数多く運用された。

関連項目

  • デ・ハビランド
  • タイガー・モス
  • DH.83C フォックス・モス
  • 軽輸送機
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