きつね Kitsu
2・4・6人用のトリックテイキングカードゲーム
概要
Kitsu(キツネ)は、2026年に発売されたトリックテイキングカードゲームである。
ゲームデザインはThomas Favreliere、イラストはNaiadeが担当している。
日本ではバネストより取り扱われており、2人・4人・6人でプレイできることが特徴である。
本作では、日本の伝承に登場する「善狐(ぜんこ)」と「夜狐(やこ)」という二つの狐の氏族が、「悟り」を目指して知恵比べを繰り広げる。
プレイヤーはどちらかの氏族へ所属しながらも、手札には敵味方両方のカードが混ざるという独特のシステムを採用しており、単純なトリックテイキングとは一味違う読み合いが楽しめる。
また、2人での対戦だけでなく、4人・6人ではチーム戦となり、仲間との連携やカード交換が重要になるため、人数によって異なるゲーム性を味わえる作品となっている。
販売元
海外版
・Ghost Dog Games
日本国内販売
・ゲームストア・バネスト
制作者
ゲームデザイン
・Thomas Favreliere
イラスト
・Naiade
発売年
2026年
プレイ人数
2・4・6人
プレイ時間目安
約30~40分
ゲームストーリー
古くから日本には、人々へ幸福をもたらす「善狐(Zenko)」と、人を惑わし夜を支配する「夜狐(Yako)」という二つの狐の氏族が存在していた。
両氏族は、長きにわたり知恵と妖力を競い合い、より高い境地である「悟り」へ到達することを目指している。
プレイヤーはそれぞれの氏族へ所属する狐となり、自らの知恵だけでなく、敵味方入り混じる複雑な状況を見極めながら、自分たちの氏族を勝利へ導いていく。
戦いは武力ではなく知略によって決まり、最後に最も早く悟りへ到達した氏族が勝者となる。
遊び方
Kitsuはトリックテイキングをベースとしたカードゲームである。
各プレイヤーには、自分の所属する氏族だけでなく、相手氏族のカードも混ざった手札が配られる。
手番ではカードを1枚ずつ場へ出し、全員が出し終えたら青(善狐)と橙(夜狐)のカードそれぞれの合計値を比較する。
合計値が高かった氏族は、その差分だけ「智恵トラック」を進めることができる。
例えば、
・善狐:12
・夜狐:8
だった場合、善狐側は4マス進む。
ゲーム中には特殊カードも存在する。
・カタナ
相手のカードを破壊する。
・シロキツネ
場へ出たカードの色を反転させる。
・クロキツネ
次のプレイヤーが出すカードの色を制限する。
これらのカードを組み合わせることで、一見有利に見えた状況が一瞬で逆転することも珍しくない。
また、4点以上の差で敗北したチームには「パワーストーン」が与えられる。
パワーストーンには、
・得点を増やす
・相手の得点を無効化する
・カタナを防ぐ
などの強力な効果があり、劣勢からの逆転を狙うことができる。
4人・6人プレイではチーム戦となり、味方とのカード交換や連携も重要になるため、個人戦とは異なる奥深い駆け引きを楽しめる。
キツネとの関係性
本作はキツネをテーマの中心に据えた作品である。
登場する善狐(Zenko)は、日本の民間信仰において稲荷神の使いとして知られる神聖な白狐をモチーフとしている。一方の夜狐(Yako)は、人を化かしたり妖術を操ったりする妖狐伝承を題材としている。
この善と妖という対立構造は、日本各地に伝わる狐信仰や妖狐伝説を巧みにゲームへ取り入れたものとなっている。
また、「悟り」を目指して知恵を競うというテーマも興味深い。
キツネは日本や東アジアの伝承において、単なる動物ではなく、高い知性や霊力を持つ存在として描かれることが多い。本作でも、力任せではなく、敵味方双方のカードを利用しながら最善手を考えるゲームシステムとなっており、その知略こそが勝利への鍵となる。
さらに、イラストレーターNaiadeによる幻想的なアートワークも大きな魅力である。
カードには神秘的な狐たちが美しく描かれ、日本神話や妖怪伝承を思わせる世界観が作品全体へ広がっている。
キツネを単なるモチーフではなく、伝承・文化・ゲームシステムの三要素へ深く結び付けた作品として、キツネ好きには特に注目してほしい一作である。