いなりおおかみ おいなりさんのきげんとしんこうのすべて 稲荷大神 ― お稲荷さんの起源と信仰のすべて
伏見稲荷大社宮司の中村陽が監修した、稲荷信仰の入門書である。「イチから知りたい日本の神さま」シリーズの第2巻として、2009年に戎光祥出版から刊行された。 本書では、全国約3万社あるとされる稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社を中心に、稲荷大神の起源、信仰の歴史、神使である狐との関係などを、豊富な写真や図版を交えながらわかりやすく解説している。
あらすじ・内容
本書は、「なぜ日本人はお稲荷さんを信仰してきたのか」という問いを軸に、稲荷大神の歴史や信仰の広がりを紹介している。
伏見稲荷大社の創建や稲荷山信仰をはじめ、農業神としての稲荷神、商売繁盛や家内安全の神として全国へ広まった経緯、神仏習合との関係などを体系的に解説している。また、「狐は神様なのか」「なぜ狐が稲荷神の使いとされるのか」といった、多くの人が抱く疑問についても触れられている。
主な内容
- 稲荷大神の起源
- 伏見稲荷大社の歴史
- 稲荷山信仰
- 狐と神使の関係
- 神仏習合と稲荷信仰
- 江戸時代の稲荷信仰
- 東京をはじめとする全国の稲荷神社
- 全国の代表的な稲荷神社案内
巻末には全国各地の著名な稲荷神社も掲載されており、参拝ガイドとしても活用できる。
本書の魅力
本書の魅力は、伏見稲荷大社の宮司監修という立場から、稲荷信仰を正統な神道の視点で解説している点にある。
「狐=神様」という誤解を避けながら、狐があくまで**稲荷大神の神使(しんし)**であることや、稲荷信仰が農業だけでなく商業・工業・芸能など幅広い分野へ発展した歴史を丁寧に紹介している。
また、写真や図版も豊富で、専門知識がない読者でも読み進めやすく、稲荷信仰の全体像をつかむ入門書として適している。