るーと ~はるけきもりのどうぶつせんき~ ROOT ~はるけき森のどうぶつ戦記~
2~4人用の非対称型戦略ボードゲーム
概要
2018年にLeder Gamesから発売された非対称型戦略ボードゲームである。
ゲームデザインはCole Wehrle、イラストはKyle Ferrinが担当し、日本語版はアークライトから発売されている。
舞台となるのは、かわいらしい動物たちが暮らす広大な森。
しかし、その実態は各勢力が森林の支配権を巡って争う戦乱の世界である。
本作最大の特徴は、プレイヤーごとにまったく異なるルールで遊ぶ「非対称ゲーム」である点にある。同じ盤面で遊びながらも、各勢力は目的や勝利方法、行動ルールが大きく異なるため、まるで別々のゲームを遊んでいるかのような感覚を味わえる。
戦略性・リプレイ性ともに非常に高く、世界的にも高い評価を受けている名作ボードゲームである。
販売元
海外版
・Leder Games
日本語版
・アークライト
制作者
ゲームデザイン
・Cole Wehrle
イラスト
・Kyle Ferrin
発売年
海外版:2018年
日本語版:2019年
プレイ人数
2~4人
(拡張セットで最大6人まで対応)
プレイ時間目安
約60~90分
ゲームストーリー
長きにわたり森を支配していた「鷲巣王朝」は衰退し、その隙を突いて「猫野侯国」が森の支配を進めていた。
しかし、圧政に苦しむ森の住民たちは「森林連合」を結成し、反乱の機会をうかがっている。
その一方で、どの勢力にも属さない「放浪部族」は森を旅しながら依頼をこなし、ときには各勢力へ協力し、ときには裏切りながら自らの利益を追い求める。
プレイヤーはそれぞれ異なる勢力の指導者となり、戦争や外交、建設、工作などを駆使して森林の覇権を争う。
かわいらしい動物たちが登場する一方で、その内容は本格的な戦略戦争ゲームとなっており、勢力同士の思惑が複雑に絡み合う重厚な世界観が魅力である。
遊び方
プレイヤーは4つの勢力から1つを選び、それぞれ固有のルールに従ってゲームを進める。
基本ルールとしては、
・ユニットの移動
・戦闘
・建物の建設
・カードの使用
などを行い、勝利点30点を目指す。
しかし、本作では勢力ごとに遊び方が大きく異なる。
「猫野侯国」は建物を建設しながら資源を管理する国家運営型。
「鷲巣王朝」は命令を積み重ねながら軍隊を運用する計画重視型。
「森林連合」は各地で支持者を増やし、反乱を起こして勢力を拡大するゲリラ型。
「放浪部族」はたった1体のキャラクターを操作し、森を探索しながら依頼を達成したり他勢力と取引したりする冒険型となっている。
全員が同じルールではなく、それぞれ異なるゲームシステムを持ちながら一つの盤面で戦うことが、本作最大の特徴である。
そのため、自分の戦略だけでなく相手勢力の特徴を理解し、「誰が有利になっているのか」「誰を止めるべきか」を判断することも非常に重要となる。
ルール量は多めで初心者向けとは言い難いが、その分やり込み要素は非常に豊富であり、何度遊んでも異なる展開を楽しめる。
キツネとの関係性
ROOTはキツネをテーマにしたゲームではないが、キツネは作品世界において非常に重要な存在として描かれている。
まず、ゲームマップは「ウサギ」「ネズミ」「キツネ」の3種類の土地で構成されており、それぞれ対応するカードや能力が存在する。
キツネの土地ではキツネのマークを持つカードが重要となり、建設や能力発動、クラフトなどさまざまな場面で利用される。そのため、ゲーム中は常に「キツネの土地を確保するべきか」という戦略的な判断が求められる。
また、放浪部族(Vagabond)にはキツネをモチーフとしたキャラクター「シーフ(Thief)」が登場する。
シーフは素早さと器用さを生かして各地を旅し、他勢力からアイテムを奪ったり、依頼をこなしたりしながら成長していく。その姿は昔話や童話で語られる「狡猾で機転の利くキツネ」のイメージそのものである。
さらに、本作にはキツネを含め、多数の動物たちが擬人化された姿で登場する。
彼らは単なるマスコットではなく、それぞれが国家や軍隊、反乱軍、冒険者として生活しており、かわいらしい見た目とは裏腹に本格的な政治や戦争が描かれる。
キツネ好きという視点では、主役作品ではないものの、キツネが森を構成する重要な種族・モチーフとして世界観へ深く組み込まれている作品である。